転職は逃げではない

職場でよくある悩みが人間関係に関することで、転職理由の上位を占めている。人間関係の主なトラブルには、悪口や嫌がらせなどがあり、ほかにもパワハラやモラハラも少なくない。

パワハラとは強い立場を生かした嫌がらせのことであり、立場が上の人間から下の人間に対して行われるのが特徴だ。上司が部下に指示や命令をするのは業務上では当たり前のことだが、業務範囲を明らかに超えた内容であればパワハラに該当する。肉体的な暴力がなくとも、精神的にダメージを与えるような行為もタブーである。

モラハラはパワハラと混同されやすいが、道徳的に問題がある嫌がらせを指しており、主に精神的ダメージを与える行為のことだ。モラハラをする人は弱い人にばかり強く当たってくる、自分のコンプレックスを隠すために他人を攻撃する、非常にしつこい性格をしているなどの特徴がある。言葉では立派なことばかり言っていても、言葉に対して人間性が伴っていない人物も要注意だ。

パワハラやモラハラをする人は、本人に自覚がないケースが少なくない。もしも、それが原因となって人間関係が悪化しているのならば、さらに上に相談するといったことも可能だが、嫌がらせをしてくる人物が退職しなければ根本的な解決にならないケースが多い。

そうした場合は最後の手段として、自分から職場を変えるという方法がある。人間関係の悪化が原因の転職は非常に多く、これは自分自身を守る行為に該当するため決して逃げではない。

このように、転職も含めて人間関係の悩みを解決する方法は必ずある。人間関係に悩んでいる人は、諦めずにその方法を模索してみると良いだろう。